その場にあるものを生かす

自然の大きな循環の中では、草も木も石も無駄なものとして存在せず、それぞれが必要な場所で、必要な形で生かされ、何らかの役割を担っている大切な存在と考えています。

すでにあるものをどこかに持ち出し新たに空間をつくるというよりは、自然のその姿に倣った形で、その場にあるものを最大限に生かした空間づくりを大切にしています。

 

自然のリズムを尊重する

人の都合第一優先にものを進めている現代、どう考えてもおかしいような事態が日本中あちこちで起こっています。

向き合い方、付き合い方を根本から見直さなくてはならない時期なのかもしれません。

木一本を生きる命として扱う。「枯れてきたから」「弱ってきたから」「危ないから」とすぐに伐ってしまうのではなく、なんとか息づかせられないか、を考え向き合う。それは一見手間のように見えますが、彼らは手間をかけるだけの存在であるのです。それだけの機能や役割を担ってくれている大きな存在だと私たちは考えています。

現代の人社会の生活のリズムと、自然が織りなしている季節のリズムや一日のリズムとが、あまりにかけ離れている今。

自然のリズムを尊ぶこと、そしてそこに重きをおくことを大切にしています。

空間のなかに木々を取り込む

目に見えている地上部分の世界での恩恵だけではなく、実は木々は見えない地下で「空気と水の循環」という大切な機能を担ってくれています。それは木々や草花にしかできない、他の誰にもできないことです。人にも、それは完全に担いきることはできません。

人間こそ、彼らに生かされ、守り育まれている存在なのです。

見えない世界で、私たちの暮らしを支えてくれている大切な樹木。その大きな恩恵を受けながら、彼らと共に育み、共に生きていきたいと思うのです。